3・11 一年目にあたっての声明

3・11 一年目にあたっての声明
福島原発事故は終わっていない
迫りくる地震の脅威 原発が危ない、原発震災をくり返すな


子供たちの未来のために
  原発の即時停止、廃炉を求めます。


声 明

「核のない世界を目指して」

 二〇十一年三月十一日に発生した東日本太平洋沖地震により、福島第一原発が「破局的な事故」を起こした。
 この福島原発震災により、核の本当の怖さを知り、原発の運転や建設計画が中止されるだろうと多くの人々が思ったはずだ。
 ところがそれから約一年。すでに原発を「復活」させようとする動きが始まっている。
 その動きは大きくは二つある。

原発建設「早期再開計画」の策動を許すな

 電力会社は建設中だった「島根原発3号機」と「大間原発」について、建設を取りやめるのでは無く、「安全性を確認して」稼働させる方針だという。
 計画中の「上関原発」についても、中国電力は震災直後の三月十五日に、建設準備工事と称して行っていた地盤改良工事の一時中断を発表した。中断であって中止ではない。「事態の推移を見極めた上で」つまりいつでも再開するという態度である。
 福井県敦賀市の「敦賀原発3、4号機増設計画」についても、「計画は撤回していない」と日本原子力発電の浜田社長が一月五日に福井県を訪れた際の会見で述べている。
 さらに2基の原発を建てる予定だった東京電力「東通原発建設計画」が、事実上白紙撤回となったはずだが、二月二日に「建設早期再開」を要請しに来た東通村村長に対して西沢社長は「三月にまとめる総合特別事業計画でどうするかの見通しを示す」と返答し、中止か再開かを決めていないとの態度を示した。
一月末の福島県の調査では六万人を超える人々が故郷を失い県外避難を余儀なくされている。子供達の命の危機が危ぶまれている中で、原発の新増設計画は何一つ「中止」にはなっていない。私たちは、電力会社各社の原発推進計画を完全に止めるまで戦い続けることを表明する。

運転再開の動きを阻止しよう

 日本国内には54基の原発があるが、事故や定期検査などで、その大半が運転停止に追いやられている。現在稼働している原発は3基であり、四月末、「泊原発3号機」が定期検査に入れば全ての原発からの送電は途絶えることになる。こうした事態に対して政府は、定期検査で止まった原発を、机上の計算にしか過ぎない「ストレステスト」を経て、安全性が確認されたと称し、再稼働させるという暴挙を強行せんとしている。
 電力各社はこれまでに15機の一次テスト結果の報告書を提出している。このうち「大飯原発3、4号機」のテスト結果については、国が設置した「意見聴取会」において批判が噴出したにもかかわらず、傍聴人を排除して問題なしとする結論を強引に出した。
 このような運転再開の動きは許されない。もはや立地自治体だけが「地元」ではない。私たちは全国の皆さんと力を合わせ、運転再開を断固として阻止する運動を築き上げていくであろう。

「除染神話」に対して 「避難の権利」を守れ

 国は汚染地域の除染を「徹底して行う」としている。しかしながら、除染をすることが有効な場合もあれば、除染より当面は避難をすべき場合もある。それを冷静に判断しなければならない。いくら除染をしても生産の場として使うことも住むことも出来ないところが広範囲に存在する。
 それらも除染をすれば安全であるかのような風潮は、新たな「安全神話」を作り出している。しかも巨額の除染費用が、別のカタチで原発「利権」を作り出そうとしている。行政に携わるものが自らの統治能力の崩壊を恐れて、住民に対して何が何でも自治体内部に留まれといった態度は、容認すべきではない。

食品汚染を監視せよ

 大量に拡散した放射性物質は、いよいよ本格的に食卓にのぼり始めている。
 特に海に流れ込んだ放射性物質は、食物連鎖を通じて濃縮を起こし、漁業に壊滅的打撃を与えている。
 しかしながら、一次産業を保護するために汚染食品を容認するなどは、あってはならない。特に原発の推進に何の責任も負わない子供達や未来の世代を、被曝させるようなことは許されない。
 可能な限り、汚染のない食品を子供達に供給できる体制を作り上げるべきだ。そのためにも、まだ汚染されていない地域に汚染瓦礫を持ち込むことは、断じて許されることではない。また、食品の摂取基準を恣意的に緩和することも許されない。行うべきことは、食品の汚染測定を徹底し、消費者が選ぶことが出来る体制を確立することである。
 今後、地上に落ちた放射性物質は雨とともに海に向かう。その途中の河川や海岸線に高い汚染が出現するであろう。そのような状況を監視し、警告を出す義務が行政にはある。

直ちに全原発の廃炉を

 もはや原発は未来を破壊するだけの存在であることが、誰の目にも明らかとなった。「福島原発震災」を受けて、ヨーロッパでは原発を拒否する動きが急速に進んだ。
 日本は電力危機だと叫んで、原発を動かし続けようとする。
 再度「原発震災」が起きれば、いやこれほどでは無くても、小規模の原発事故が起きただけでも、大変な打撃を受けることは火を見るよりも明らかだ。
 しかも東海地震をはじめ、日本各地で大規模震災を警戒すべき地殻変動が既に始まっている。火山噴火も警告されている。
 電力危機どころではない危機を、私たちはまだ抱えている。しかも、実際には電力危機など起きていないことは、政府自らも認めていることだ。

 この地球上で二度と再び、核の災厄を起こしてはならない。私たちは原発を含む、核のない未来を作り上げるために、全世界の民衆の創造力ある英知と勇気ある行動に連帯し、これからも闘い続けることをここに表明する。

 二〇十二年二月十九日
 たんぽぽ舎「総会」にて


 「子供達の未来の為に、原発の即時停止、廃炉を求める声明」

 「声明」賛同団体

  たんぽぽ舎








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